〜素敵な女優さん〜
バンクーバー国際映画祭のレッドカーペットにゼンタイコスチュームを着て登場した女優、岩崎典子さんと掛川陽子さん。地元のカメラマンの熱い視線とフラッシュを一気に浴びて、ひときわ華やかな登場となった。インタビューの日は朝だったにもかかわらずコスチュームを着てくれていた。
ゼンタイとは?
ゼンタイとは全身タイツの略。そしてスパンデックスのコスチュームを着る愛好家のことでもある。岩崎さんは自分の容姿、年齢、職業などすべてかくれるので、普段自分の抱えているものから解き放され、自由な気持ちになれると説明してくれた。掛川さんは、橋口監督から着てみると性格が変わると言われたらしい。実際スタッフの中でも普段おとなしい人が目立つようになりその逆もあったという。宣伝の時は監督やプロデユーサーも率先して着ていたので常に仲間意識があったという。
映画について
撮影期間3日、制作費220万円、俳優41名、撮影は1-5編が台本のない自由なアドリブ、最後の6編目は監督の書いた台本で締められている。俳優は監督から4-5人のチームずつに呼ばれてはじめて顔合わせをする。おおまかな設定と役を告げられるとカメラが動き出す。俳優は台本のない演技をオチも時間もわからずに進行させる。掛川さんもはじめはどこに向かっていったらいいのか、わからなかったそうだ。髪を黒にしてほしいと言われて自分からいやだと答えている。いつカットと言われるのか予測のないまま延々と演技を続けるチームもあった。岩崎さんはコスチュームで海に入るシーンが息苦しく、肉体的にはきつかったが、撮影期間が短かったのでもっとやりたかったと語る。
仕事について
岩崎さんは自分の中で何か変わりたいという気持ちでゼンタイに応募したという。役をとろうというより自分の中でここを乗り越えたい、変わりたいという気持ちに集中したそうだ。逆に掛川さんは常に自分がどうしたいかを考え、自分自身に集中して挑んだそうだ。プライベートと仕事の両立について尋ねると、2人とも難しいがどちらも必要だと同意見だ。掛川さんは自分の好きなものの延長線上に仕事がある、岩崎さんはプライベートがあるから仕事があるのだと話す。今回バンクーバーで現地の女優達と話をする機会もあったそうだ。彼女達もオーディションで苦労したりウエイトレスをしたりと、日本の俳優と立場は変わらないと実感し、みんなで一緒にがんばろうという気持ちになったという。
あどけなく笑ったり真剣に考え込んだりと表情豊かな掛川さんと、ふわっとした不思議な存在感のある岩崎さん。2人とも女優として強い個性をもっているのでこれからの活躍がとても楽しみである。
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